※マジで暗いです。死ネタで狂いも入ります。
無理な方はご覧にならないようご注意下さい。








いきましょう。






ことん。

「…。」

ことん。

「…?」
小さな音で目がさめた。
何だろう…さっきから…
この音…。

この部屋に幽霊は
出なかったはず…。

「……。」
とりあえず音の出所くらいは見ておかないと。
気になってしまった。

明日も早いのに…面倒だな。

ことん。


どうやら空耳じゃないようだ。
さて、原因は何かな。


部屋の中を見回すが音を出すようなものは見当たらない。
じゃあ外かな…。



だったら 確かめようが


ないなあ。


カチャ。


『ー…何か気になることでもあったの?古泉。』
響いてきた声に僕は無言で首を縦に振った。
「……。」

『何があったの?
…ああ、ごめんなさい。』

全く学習しない人だな。
僕が話せないのをまた忘れてたらしい。

仕方ないので唇で形を作った。


『音…?』

僕はまた首を縦に振った。

『不思議ね、今は夜中よ。そんな音なんて…え…?』

?何だろう。彼女は何か知ってる…?

『…ン君…が…?』




!!!




ガタン!




今彼女は何と言った?
彼が?彼が生きてるのか?


ああやっぱりそうだった!
彼が死ぬはずないんだ!



さあ僕を開放してください!



彼に会わせてください!


がたんがたんがたん



『落ち着きなさい古泉!』



落ち着けるものですか。
あの日からどれだけ彼が戻って来るのを待っていたことか…!



彼が神を庇って車に轢かれたあの日から。
神の首をこの手で閉めてこうやって閉じ込められ狂って、



それでもずっと待っていたんです。



『…い、ずみ…。』



聞こえた。
彼の声。




さあ一緒に行きましょう。

ずっと二人で…。


####

「はい、ボタンを押しました。もう限界でした。
きっと古泉も満足かと思います。

彼と共に逝けたのですから。」

「きっと彼が呼びに来たのでしょう 」

「古泉が言っていた音はなんだったのかわかったのかな?」


「さあ。」

「知る必要はないのかもしれません。」




end



暗い…。
星新一風を目指したら
サンホラが微妙に入ってきた気分です。

一応見張りは森さんで。


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